遺伝記用語辞典
遺伝記特有の用語や言い回し、聞き慣れない言葉などについて解説します。
概念説明の途中で扱い不明の新語/造語が登場場合もありますので、逐次追補していきます。
「これがわからない」というのがあれば、質疑応答スレまでお問い合わせを。
遺伝記の核になるキーワード。
生物学的な意味での遺伝と概ね同様の意味を持つが、遺伝記内では「設定、キーワード、登場人物」などの継承、連続性を指して「遺伝」と呼ぶ。
作品と作品を繋ぐ関係線のこと。リンク。ブリッジ(2)と同義。
枝を付ける、枝を振る、枝を繋ぐ、のように使う。根を張る、とも。枝、根などの言葉は、遺伝記のシステム設計時、樹系図が元々は樹の形を採っていたときの名残。
作品内に含まれた設定=遺伝を、他の作品と繋ぐのが枝。
遺伝上、親・先祖側として、設定の引用元になるのが上流。その影響を受けて、設定の影響を受ける子・子孫側になるのが下流。
Frieve
Editorでは、矢印の向いている先が上流になる。
この図の場合、「仏師」の上流は「はっぱ」、「はっぱ」の上流は「ある記事の齟齬」、「ある記事の齟齬」の上流は「仏師」と、環流状態になっているが、これは同時に書かれた種の場合にのみあり得る状態で、通常はこういう環流状態はない。
また、「紅茶の美味しい喫茶店」は「はっぱ」の下流、ということになるが、「紅茶の美味しい喫茶店」の後に続く「梅の実食えば百まで長生き」は、「紅茶の美味しい喫茶店」の上流にある「はっぱ」の遺伝的影響は、必ずしも受けていなくてもよい。
遺伝記は、その性質上、「既に発表された作品いずれかと連続している」というルールがある。
スタート前の時点では、既に発表された作品はひとつもないことになるので、便宜的に用意されたサンプル作品は「種」と呼ばれる。
種は本番開始前までのプレ・オープン期間中はエキジビジョン的なものとしてコメント/トラックバック講評が閉鎖されているが、本番スタート後はコメント/トラックバック講評が解放され、一般応募作と同様に審査対象に加わる。
種として書かれた作品をプレ・オープン前に投下公開することを「種蒔き」と言う。
種は主催者他、複数名の商業作家によって書かれたものだが、遺伝記のルールに従い会期終了後まで作者名は伏せられる。
遺伝記では、設定的に繋がりを持つ(遺伝している)作品が、それぞれ遺伝上の上流下流と枝で繋がれているが、複数の作品をから集中して枝が繋がれている作品を特にハブまたはハブ作品という。
ハブは「HUB」と同義で、複数の作品の遺伝が集まるターミナル的な作品という位置づけ。右図で言えば、「F」は「N」「W」「H」その他から枝を繋がれている。
ブリッジ(1)とほぼ同義だが、特に複数作品を繋ぐ大きなウェイトを持つブリッジになっている場合、さらに言えば作品そのものが繋いだ枝の数よりも、他の作品によって後から繋がれた枝の数のほうが多いブリッジを特にハブと呼んで差し支えない。
Frieve Editorは、Music StudioなどMIDIのフリーDAWソフトウェアの開発で知られた小林由幸さん作成による、思考支援用エディタ。カードを関係線で結ぶ、グループごとにラベルを付ける、ラベルごとに統計を取るといった利用方法ができるラベル・エディター。
遺伝記では、作品ごとの遺伝状態を動的に表示する方法として、その時点で公開されている作品の樹形図データをFrieve
Editorのデータフォーマットで配信する。
http://www.frieve.com/feditor/